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二月(如月)
茶の湯行事
大炉、暁の茶事、夜咄の茶事
茶の趣向
節分、梅、雪見、極寒、立春、初午など
二十四節季
4日 立春・19日 雨水
京都の主な行事:二月
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2~4日
節分行事 [吉田神社・市内各社寺]
3日: 節分
不動堂開扉法要 [金閣寺]
7日
開山降誕会 [妙心寺]
8日
針供養 [法輪寺]
世継地蔵尊大祭 [世継地蔵仁徳寺]
9日
御弓引始神事 [御香宮神社]
11日
甘酒祭 [梅宮大社]
12日
初午大祭 [伏見稲荷大社]
15日
釈迦涅槃会 [妙心寺]
水行・火焚祭・大加持祈祷会
[松ヶ崎大黒天]
18日
燃灯祭 [上賀茂神社]
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22日
聖徳太子正当忌 [広隆寺]
23日
五大力尊仁王会 [醍醐寺金堂]
24日
幸在祭 [上賀茂神社・太田神社]
25日
梅花祭・天神市 [北野天満宮]
28日
星まつり [三千院]
(※ 日程は異なる場合がございます。)
二月に用いられる意匠とアイデア
節分
福は内・鬼は外、桝形、
豆撒き、乙御前、桝形 など茶碗 桝形 鬼は外
梅
紅白梅、梅に鶯、槍梅、
こぼれ梅、梅鉢紋 など
京都なら北野天満宮が
梅の名所なので雷神や牛
、書物(勉強)など
関係する取合せも。梅月棗
雪月花
梅、月、雪輪、雪景色
蓋置 雪輪
季節の花
梅、寒牡丹、南天、猫柳、
藪柑子、椿、山茶花、
雪割草、蕗の薹、蕨、
春の野など-
茶碗 仁清 雪南天
時候と筒茶碗
2月は寒いので、雪の意匠が似合う。
極寒の二月はお湯が冷めにくい筒茶碗が嬉しい。
この期間は夜咄や暁の茶事も催される。
筒茶碗 雪竹に雀
二月に好まれる道具
広口釜・大炉
炉は一尺八寸(約54.5㎝)の四方で炉縁は木地、
炉壇はねずみ色が決まりで雪輪瓦なども用いられる。
釜は口が広く茶室を温める。
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広口釜
棚
好文棚(惺斎好)、山里棚(利休好)など
好文棚
二月に用いられる銘の例
福は内
福豆
豆撒
鬼やらい紅梅
槍梅
梅月
寒月春光
春雪
立春大吉
早春一枝春
初音
鶯
東風清香
早蕨
梅の香
冬籠り雪月
雪解
氷柱
薄氷
※ ご希望の銘で、茶杓の仕立も承ります。
二月に用いられる禅語の例
梅花和雪香
白梅の花と雪とが調和した白一色の世界に、
馥郁たる梅花の香りが漂っているさま。
「一枝の梅花、雪に和して香し」ともいう。渓梅一朶香
谷間に梅がそっと咲いているさま。
人が気付かない所にもよく見れば芳しい梅が咲いている。
梨花一枝春
その美しい顔は侘しく、しとどに涙を流すさまは
春雨にぬれる一枝の梨の花のようだ。
楊貴妃の姿を述べた五言二句のうちの一句。花閑鳥自啼
満開の花はひっそりとしている。
鳥の鳴き声も却ってその静けさを際だたせるようだ。
雪月花
雪も月も花も美しい。しかし、それぞれ次元が異なる。
雪は地上に振り、月は宇宙、花は地面より咲く。春来草自生
春が来れば草は自然と生えてくる。
その時を待つ他にない。
安分以養福
自己を知り器量をわきまえていれば
幸せは育まれるだろう。福笑門自来
笑いが絶えない明るい人には自然と福が来るの意。
福の字より節分に。
紅炉一点雪
赤々と燃え盛る炉に、チラリと一片の雪が舞い落ちる。
紅炉の上に落ちた雪はたちまちとけてしまう。銀盌裏盛雪
銀椀に雪を盛れば、清々しい。
椀と雪は同系色で区別し難いが、同じ物ではない。
雪見の趣向と酷暑の涼に使い分けられる。
※ ご希望の禅語で、掛軸の仕立も承ります。