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三月(弥生)
たのしい雛祭茶の趣向と行事
ひな祭、桃の節句、
釣釜、利休忌 など二十四節季
5日 啓蟄・20日 春分
立雛の図
京都の主な行事:三月
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1日
雛まつり [宝鏡寺]
2日
梅産祭 [梅宮神社]
3日: 桃の節句
ひいな祭 [市比売神社]
流し雛 [下鴨神社]
8日
かくれ念仏 [六波羅蜜寺]
9日
雨乞い祭 [貴船神社] 10日
芸能上達祈願祭 [法輪寺]
14日~16日
釈迦涅槃会 [泉涌寺]
涅槃会 [東福寺]
15日
涅槃会と嵯峨大念仏狂言
・お松明式 [清涼寺]
15~31日
涅槃会 [真如堂]
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21日
春季彼岸会 [市内各寺]
泉式部忌 [誠心院]
22日
千本釈迦念仏 [千本釈迦堂]
25日
梅花祭 [北野天満宮・長岡天満宮]
団子祭(なのはな)御供 [吉祥院天満宮]
30日
はねず踊り [随心院]
(※ 日程は異なる場合がございます。)
三月に用いられる意匠とアイデア
おひなさま
お内裏様
三人官女
五人囃子 など
香合 立雛雛祭に関連するもの
雪洞、菱餅、
鼓、笛、
貝合わせ、蛤など
水指 雪洞
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茶碗 金砂子 桃花
桃の節句と西王母
西王母は古代中国・中国神話の神(仙女)である。仙人の頭とされる東王父という配偶者を得て、不老不死の薬をもつと云われる。
西王母が描かれる時には桃が描かれ、この桃が不老長寿や魔除けの桃とされる。三千年に一度だけ蟠桃といわれる桃が実り、この桃が実った際には一流の神様や仏様を集め宴が開かれる。
因みに、西王母の誕生日が三月三日だそうです。
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釣釜
三月は釣釜が行われます。
釜は筒釜や雲龍釜、鶴首釜、富士釜などの風炉用の釜がよく用いられます。
五徳を使わないので、代わりに五徳の蓋置などを使うのが面白いです。 -
釣釜道具(弦・大かん・釜鎖)
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中棗 一閑 蒲公英 -
季節の花と時候
寒い時期から暖かな春の陽気に。
春の野、蝶、蕗の薹、土筆、蕨、菫、桃、柳、椿など -
誰ヶ袖棚 -
棚
誰ヶ袖棚(淡々斎好)
糸巻棚(碌々斎好)
徒然棚(淡々斎好)
蛤卓(淡々斎好) など
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三月に用いられる銘の例
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佐保姫
西王母
弥生
桃柳
陽炎 -
春の宵
春霞
春風
春水
花の宴 -
春野
若草
早蕨
つくし
摘草 -
五人囃子
官女
羽衣
誰袖
流し雛 -
野遊
麗らか
あけぼの
ひなまつり
ぼんぼり -
糸遊
玉琴
柳の糸
曲水(の宴)
柳色
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※ ご希望の銘で、茶杓の仕立も承ります。
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三月に用いられる禅語の例
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春水満四澤
春の雪解け水が四方の沢に満ちている。
春は草も木も新しい命の芽吹く季節。
陶淵明の「四時詩」による。 -
春色無高下
春の風光そのものに上下高低の区別はないが、
花の咲く枝には自ずからそれぞれに長いものや短いものがある。
春色無高下≪対句≫花枝自短長
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桃花笑春風
桃の花が春風に揺られて微笑んでいるように咲いている。
唐代の詩人、崔護の詩の一節である。
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柳緑花紅
柳は緑で花は紅である。
中国の詩人・蘇東坡の「柳緑花紅真面目」より
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花開天下春
沢山の花が天下に春が訪れたことを知らしめる。
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萬家太平春
春という季節は、全ての生ある物に対して目覚めをうながす。
いたる所の家には、差別なく等しく春が訪れる。
家の繁栄を表す目出度い言葉。
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一花開天下春
一輪の花が天下に春が訪れたことを知らしめる。
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花開萬国春
至る所で様々な花が咲き始めれば、
本格的な春の訪れである。
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※ ご希望の禅語で、掛軸の仕立も承ります。